台風11号対策 ― 2022年09月11日 13:12
台風11号対策
竹藪と田んぼの境界に生えている樫の木とシュロが立ち枯れしている。原因は水切れだと思うが、枯れて2、3年になる。樫は丁度電気柵の際で、虫に食われた枝が、時々落ちて柵線に掛かりショートする。強い台風11号が来るとの予報で、この際伐採することにした。
根元を切って倒せば簡単なのだが、電気柵を直撃したらその修復も大変なので、短い長さで木の上の方から切ることにした。
写真の三脚を立てかけた木が樫で、右がシュロである。左手は急な崖で竹藪になっている。手前と向こうの田んぼとは、50センチぐらいの段差がある。
三脚の中足は地についていない。三脚の頭の端が枯れ木に掛かっているだけなので危ない。木は手で押しただけではびくともしないが、安全を見て三脚の頭と枯れ木をロープで結え、手前の竹2本にくくり付けた。
無事、枯れ木の上部を切った。
下の方を切るのに三脚が邪魔になるので、段差の下に据えた。
薪にちょうど良い、長さ70センチ弱に切って樫は始末した。
次はシュロである。
シュロの胴は、真っすぐで均質なので、狙った方向に倒しやすい。伐採の基本、追い口切りで素直に倒せる。
まず、受け口を作る。
次に追い口を少しずつ切れば良い。適当な所で手で押せば倒れる。
今回は少し見当がくるった。内部が腐ってた。
シュロの表皮は例の茶色い毛のようなもので、ポリフェノールがあるので腐らないが、内部にはそれが無いのである。受け口の切り込み寸法は丁度良かったが、チェーンソーで追い口として少し切っただけで、倒れてしまった。予定した方向だったので良かったが、予期していなかったのでヒヤッとした。
シュロは焚き木に向いていない。繊維質で水分が多く火つきが悪い。さらに、この幹は腐っていて強度がない。ただシュロの皮は腐りにくい。ということで適当な長さに切って、段差の足がかりとして電気柵に沿って敷いた。これで柵線点検時の上り下りがやりやすくなる。
枯れ木はそれぞれ腐り具合が違う。放っておけば、突然倒れて大変なことになる。上の写真の両サイドに転がる丸太は、数年前大音響とともに倒れた大木の残骸である。台風でもないのに、突然、何事かと思った。電気柵はぐちゃぐちゃになるし、木が大きいので始末に苦労した。
この木は邪魔になったので、人為的に、幹の周囲を剥いで枯した。大木が枯れると、どうなるのか全く考えていない。突然バリバリどっすんとはびっくりした。誰も怪我せずに済んだが、かなり危険なことをやったものだ。
ふと、思った。枯れ木も高齢者も、倒れるのは同じ仕組みではないか。キーワードはバランス、つりあい。
最初は上の方の枝先から朽ちていく。ところが、日当たりの加減で均一には朽ちない。根元も次第に弱っていく。重心のぶれに持ち堪えられなくなった時、ばたんきゅうとなる。
これを防ぐには芯がぶれないように、心身ともに全体老化を心がけることか。やっぱり、なかなか難しい。
自然界に手を入れる時は色々考えてはいるが、想定外は結構ある。今回のシュロも危なかった。こちらのセンサーも老化の一途である。
秋になれば涼しくなって外の仕事に精が出る。だが、一人で林業の真似事はやめよう。大体、頭でっかちで、気がはしる。
バランス第一、ここで、戒めの一句
「天高し、トンボ追いかけ、天国へ」
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