ガンの怖さ2025年10月09日 16:33

 ガンの怖さ

 最近の医療技術の進歩で、ガンは不治の病ではなくなってきている。確かに早いうちに手を打てば治るようで、そんな話はよく聞く。だが実際にガンになるとそうはいかないことがじわじわと分かってくる。真綿で首を絞められるようである。最後通告はなかなかくれない。

 パクリタキセル単剤による化学療法を開始した。週一回の点滴投与で6回が1コースとなっている。途中副作用がきつく、白血球の低下で二週ほで休止した。やっとこさ昨日で4回目が終わった。

 抗ガン療法に副作用は付きものなので覚悟はしていたものの、食欲不振、排便不良、倦怠感などでほぼ終日ベッドですごす。テレビも飽きてしまう。ネットサーフィンも面白くない。

 ニュースで世間の出来事を知るが、アッそうで憤りも一瞬で消える。うるさいCMと声高に騒ぎ笑って盛りあげている番組にうんざりする。消してラジオをつけても、同じ輩が騒いでいる。

 その内自分だけが世間とズレているのではと、ストレスが溜まる。体調が良いとき朝ジムの風呂に行く。以前に書いたが、顔見知りのおっさんたちとの会話が唯一の世間とのまじわりでガス抜きとなっている。

 1コースを終えればこの薬の結果が出る。分かっているのは、ガンは消えることはなく、いつかは重大な問題を起こす。これが誰もが避けられない老化現象の一つなのかも知れない。

 まだわからないが4回目が終わった今、体調は曇りから一瞬晴れが出てきた。それでこのブログが書けている。ガンもしぶといが、身体もそれなりに頑張ってるぞ。捨てたもんでない。

 言いわすれたが、放射線療法はよく効いた。治療後1週間ぐらいたって背中の痛みは無くなった。助かった。これでガンに付きものの疼痛が今のところ出ていない。あとは副作用対策に集中できる。

 対策といっても、薬を飲んで風呂に入って血の巡りを良くすることぐらいだが・・・

 ちょっと疲れました、校正できずでご容赦ください。

           幸太郎 九拜

 

明日退院予定2025年09月10日 17:59

明日退院予定

 二週間入院した。5回の放射線治療と化学療法(パクリタキセル単剤点滴)を開始した。

 骨転移には放射線をあてガンを焼く。痛くも痒くもない。あてている時間は1、2分である。これは楽勝だ。後遺症は知らない。ガンは2番胸椎を侵食していた。腰でなくて良かった。肩甲骨あたりに疼痛があるだけで、わりと体は動かせる。まだ痛むので、効果は出ていないようだ。

 やはりつらいのはパクリの点滴による副作用だ。腹の調子が悪いし、それに背中痛みが出ているので、かなりしんどい。食欲はなく、午前中は鬱で、午後から比較的よくなる。夜はトイレで3、4回起きるのでいつも熟睡感がない。なんとも言えない、鬱陶しい毎日である。

 ガンの苦しさは転移組織の疼痛であることを実感した。前はガンと共生して過ごせると思ったこともあったがとんでもない。なんかイスラエルとハマスが頭をよぎる。

 ゆっくり思いを巡らす虚しさのなかで、切れっぱしの若いころのメモリーが出ては消える。こんなもんやと第3の自分がつぶやく。

 病院で打てる手は皆やった。あとは結果を確認するだけ。

 歯科の予約と免許更新の予約を入れた。ちまたの生活へのならしだ。脱ベッド、コツコツと普段に戻そう---明日退院します。

     幸太郎 九拜 @病室


骨転移見つかる2025年09月01日 14:42

 骨転移見つかる

 一月ほど前から右の肩甲骨あたりが痛かった。筋違いか肩こりかと思っていた。いつまでも痛みが消えない。ときどき結構痛い。朝ジムで風呂に入ったら嘘のように痛みは消えるが夕方になると痛みだす。

 そうこうしているうちに3回目のキートルーダの点滴とCTを撮る日がやってきた。診察の結果、腎臓は若干大きくなり、背骨に転移していることがわかった。キートルーダは効いていないので、化学療法の薬に変えることに。

 骨転移は整形外科で翌日診てもらうことになった。その日は帰宅したが夕方、3週間ぐらい入院の準備をしてくるように言われた。治療は放射線治療をやる。

 CTでは詳細がわからない。早速MRIを撮ることに。やはり骨転移はやや進んでいる。背骨をねじらないよう安静にしなければならない。終日ベッドですごす。背中を立てるの30度まで、排泄は紙オムツ、尿管を差しこんだ。先生いわく、治療はこれが一番きついと患者さんはいっている。

 入院翌日、整形外科のボスといわれる先生の診察をうけた。結果として体をねじるなど、背骨が曲がらないよう、かつ強い負荷をかけないよう動いてもかまわないことになった。ただ、歩くときは歩行器を使い病室のフロア以外に出てはいけない。

 入院5日で第1回目の放射線をあてる予定である。5回毎日あてることになる。それに途中で化学療法の点滴もやる。以前抗がん剤は効かないとブログにかいたが、やはりわずかな確率でもそれに賭けるしか仕方ない。

 さて、副作用はどうでるか、気分は最悪だが他に選択肢はない。先を考えず淡々とすごすことにしよう。

      幸太郎 九拜 @病室


おもちゃは買ったが2025年08月28日 08:42

おもちゃは買ったが

 机上で遊ぶのにおもちゃを買った。iPadAirである。設定を済ませて触ってみてはいるが、なかなか新しい機能を使うまでには至っていない。

 これまで使っていたのと変わりがないのであるが、使いこなせないのがくやしい。今の自分の腕では新機能は使いこなせないので、勉強しなければならない。気力がいるのである。

 今のところ古いので十分用が済んでいるので、その気にならない。それに買うまでわからなかったが、アップルがPRしている使い方は隠居した高齢者には必要がない。ペンシルの機能も追加されているが、絵描きでもないのでそこまで必要ないように思う。

 現在の自分のライフスタイルは世間のDXの動きにやっとこさついていっている感じである。スマホにやっと慣れてきたところで、最新のタブレットを連動させるのはまだ先の話で、いつになることか。

 こんなことで、抗がんと同様におもちゃで遊ぶのも苦戦している。今回のことで分かったことは、楽しく遊ぶのは道具のあるなしではなく心の如何によることである。そんなことは子供の頃から身についているはずなのに、歳とって頭の中が理屈でいっぱいになり遊び心が消えかけている。

 これが老化なのかもしれない。こちこちの親父の石頭と言われるが、いろいろな場面で出てきている気がする。気をつけないといかんぞ。

 楽しく遊ぶには体を動かすに尽きる。頭を動かす遊びは下手したらストレスをためてしまう。

 自然体で無心に遊べなくなったのがどうもいかん。猛暑がおさまったらせいぜい外に出て身体を動かそう。さすればいっときでも童心にかえれるかもしれない。

 

                幸太郎 九拜




おもちゃが欲しい(独り言)2025年08月17日 17:15

 おもちゃが欲しい(独り言)

 人は心身ともに動かして健康を維持できる仕組みになっている。ところが老化でだんだんできることが限られるようになる。病によってこれが加速される。残念ながらこれを抑える特効薬はない。それでも諦めずに延命策を探している自分にふと気がつく。

 というのも、今夏の猛暑で得意としてきたアウトドアでの活動ができない日々が続いているからである。終日家にこもり夜になると虚しくなる。一月近く作務をしていない。寝床で自坊の草ぼうぼうのイメージが駆け巡る。身体は動かさなかったら機能は退化する。なんとかブレーキをかけたい。

 ということで、ジムで朝風呂の前にベルトの上を30分ぐらい歩いている。これでは運動量は足りないが無理したらいかん。家に帰ってから何をするかである。義務ではなく楽しく過ごしたい。

 それには一人で遊べるおもちゃがいる。ゲームはしないので、ぴったりなのがパソコンかなあ。手軽で突っ込める分野も広い。最近の進化のスピードはすごいしAIも溢れている。コンピュータは最新のものに限る。こんなことを断片的に思い浮かべる。

 今使っているものに不自由を感じていないが、歳を考えると遊べる時間は限られる。その期間はさて、5年ぐらいは見込めるか。さすれば、3年目に良いマシンを入れても値打ちがない。古いのを無理して使わずに早めに変えて、元気なときに思いっきり使って遊んだ方が良いに決まっている。

 大袈裟だがこのお金は健康寿命延命薬のお代と思えば良い。効用を信じれば高いおもちゃも躊躇なく買える。すでに、抗がん療法でこの思考回路はできている。

 ところで買い替え候補は何か。それは8年使ったiPadPro10.5なのだ。

 ええー、たかがタブレットの買い替えにここまで理屈をこねることはないやろが。

 あとは言い訳です。考え方の基礎ができる幼少期は物がなかった。だから、幾つになっても使えるものは捨てられない。それに頭の中の物の価値判断の尺度は更新されていない。

 歳とって処分されても気がつかなくなれば幸せかな。認知症になっても周りは困るしなあ。そうや、都合よくボケるトレーニング法を最新のマシンで調べて使い心地も見てみよう。

           幸太郎 九拜