キッチン水栓の泣き ― 2021年04月26日 20:30
キッチン水栓の泣き
コロナの関係で家にいる時間が増えた。家は築30年越えの集合住宅である。あちこちの傷みを発見してしまう。その一つが水栓である。シングルレバーの混合栓で立ち上がりの継ぎ目から水が僅かに滲み出る。よく見ないと分からないぐらいだが、大ごとにならないうちに修理することにした。

これまで水回りの修理は全部自分でやってきた。トイレのタンクのパッキンやら、温水洗浄便座の交換、普通の蛇口のコマ交換などコツさえわかれば何でもない。ところがシングルレバーは初めてである。
先ずはメーカーの確認である。ラベルは既に剥がれて肝心なところは無い。インターネットで似た形のものを探したが見つからない。仕方なく写真を撮ってweb上の問い合わせコーナーからメールを送った。メーカーはKVK、TOTO、SANEIである。どのメーカーも自社製品では無いとの回答であった。対応はまちまちで、最も素っ気なかったのが、T社である。諦めかけていたら、SANEIからメールが入った。ベテラン社員に訊ねてくれて、カクダイ社の1999〜2005年製造では無いかとの情報をくれた。誠に親切な対応であった。
早速カクダイ社に連絡した。メールで色々やりとりして、部品の品番などおしえてもらった。古いので部品が入手できないと訴えたら、たまたまパッキンがあるとの事で送ってもらった。

バラすのに大きいレンチが要る。コーナンでモーターレンチとやらを買ってきた。交換部品と道具は揃った。30分もあれば終わるはず。早速バラシにかかった。上から順調に外していったが、肝心の吐水口が抜けない。ぐらぐらしているが何かが引っかかっている。構造図がないので、力の入れ方がわからない。この時点でまた元に戻して、この日の仕事は終わった。
再度メーカーに問い合わせた。やり方は正しいとの事。引っかかりはゴムパッキンだと教えてくれた。力を入れずに、探りながら引き上げたらあっけなく外れた。


少し手こずったが、無事パッキンを取り替え、組み立てて完了となった。費用は計3,344円で済んだ。内訳(パッキン代660円、送料1,000円プラス消費税、コーナンでモーターレンチ1,518円)
今回の修理で感じたこと
⑴ 20年近く使った水栓の修理もインターネットを駆使することで、たまたまDIYで出来た。メーカーの確定、分解の仕方、必要な道具など情報はそこそこ得られるが、親切な人と出会わなければ出来なかったと思う。
⑵ 偶然にも親切に対応してくれたSANEI社ワクワクストア担当のN氏とカクダイ社のM女史に感謝。
⑶ 顧客が困っていたら何でもアドバイスするのが業界のトップメーカーだ、その積み重ねでブランドができると思うが、どうもそうではないらしいい。
⑷ 今はアフターサービスは最小限?機械的?な対応にして、製品自体の差別化に力を入れないと、生き残れない時代になっているようにも思う。業界の過酷さを垣間見た思いがするが、親切なメーカー、社内の古い物知り人がまだ働いていることに少しホッとした。メーカーはこうでなくてはと思うが、昭和の良き時代のスタイルは消滅あるのみか・・・コロナ禍中に色々考えてしまう。
・・・思いの続きは、後日、後書きの予定・・・
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