ピンコロは難しい2023年03月27日 19:46

 ピンコロは難しい


 同じマンションの高齢の方が先週亡くなった。歳は80代後半だと思う。INさんと呼ぼう。この住宅ができた当初から入っている方で、挨拶する程度の付き合いである。

 近所にあるスポーツジムに来ていた。午前中の時間なので時々ロッカールームで会う。午前中にくる連中はほぼ隠居で高齢である。互いに健康談話を交わし、体の具合はよく知っている。

 朝、常連のTさん(87歳)が問いかけてきた。INさん亡くなったの知ってるか。(いや、知りません)ここで、ストレッチしてる時にしんどい言うて、救急車で運ばれたらしい。(元気そうにしてはったのに)


[Tさんからの情報]

 「昨年、INさんの奥さんが亡くなった。娘さんがおられるので、面倒を見ていたようだが、よく口喧嘩になると言っていた。息子さんもいる。同居はしていない。奥さんが亡くなってから、だいぶ弱ったように思う。軽い認知症になっていたようだ。杖をついて、一人でジムに来て頑張ってた」


 やっぱり、奥さんに先に逝かれたらあかんなあ。わしもええ歳やし、何時逝ってもおかしないけど、あいつが先に逝ったらあかんやろなあ。(いや、Tさんはそばにいっぱい居てはるやん)娘、孫、ひ孫まで近所におるけどなあ、一人は寂しいぞ。

(INさんはピンコロでよかったんでは)そうやなあ、なかなか出来ん。このジムで2人目や。


 ジムに通う老人は元気なうちだと思うが、何人かは突然来なくなった。皆勤の元気そうな人も、突然来なくなった。どうしたのか事務所に聞いても個人情報は教えてくれない。

 あるルートから、ジムから自転車で帰って、玄関で転けたらしいとの事。家だったのでそのままにしてたら、さらにおかしくなって、病院に行ったが遅かった。脳梗塞で半身不随だそうだ。

 自分も含めてジムに通う高齢者は大概持病持ちである。どこか具合が悪いから治そうと必死である。なにもない元気な高齢者は、わざわざ金払ってジムには来ない。公園でラジオ体操とウオーキングで整う。

 やはり自分の描く理想どおりには、なかなか逝けそうにない。つくづく、ピンコロは難しいように思う。朝からやれやれ・・・