ついに8回目点滴入院2024年12月02日 18:46

ついに8回目点滴入院

 抗ガン療法も8回目となった。キートルーダという免疫療法と化学療法を組み合わせた新しい抗ガン療法で、6回が標準コースである。その時点でガンが大きくなっていない。増殖を抑える効果があるとの判断で、7回目は化学療法のシスプラチンという薬を抜いて点滴投与を継続することになった。この薬をやめたため、副作用は若干軽くなった。

 さて、今回8回目の点滴入院である。副作用が治りつつあるタイミングなので、やはり気分は鬱陶しい。条件反射なのか、食欲がなくなる。ただ、8回目が済めば次の段階に進める。だんだん楽になるだろうと思って挑むしかない。たかが1週間ではないか・・・

 そうや、入院中はiPhone で遊ぼう。新しいスマホになって半月である。楽天との相性の悪さにへきえきしてたので、3日ほどでドコモのahamoに替えた。前の楽天ミニとは比べものにならない。いろんな機能があってまだ使いこなせていない。電話とメールだけではもったいない。良い機会なので色々試してみよう。

 ただ、ネットで遊べばまた、なんか買ってしまうかもしれん。年末なのでバーゲンセールも多い。入院中はどうも節約意識が緩んでしまう。気をつけねば。

 では・・行ってきまーす。

              幸太郎 九拜



入院中の水補給2024年12月07日 15:34

入院中の水補給


 抗ガン療法で摂取しなければならない第一は水、次にタンパク質である。

 初めて入院した時は売店で毎日1リットルのペットボトルを買っていた。3回目ぐらいだったか退院日の朝、ボトル水が空になった。薬を飲むのに水がいる。やむを得ず洗面台の蛇口の水で飲んだ。何のことはないボトル水と変わらないではないか。以後の入院ではボトル水は買っていない。

 この時、家の外では蛇口の水を直接飲まなくなっている自分に気づいた。必要な時はコンビニでボトル水を買うか、あらかじめ家で水道水をボトルにつめて携行するのが習慣になっている。

 入院中の水の調達については迂闊だった。長らく水道にたずさわってきて、気づくのが遅い。ここは大阪市の新しい病院である。部屋の洗面台の蛇口の水が最も新鮮ではないか。数歩で安全な水が手に入る。日本ならではの素晴らしい飲料水システムである。

 売店の入口にはボトル水がずらりと並んでいる。安いのは1リットル100円ぐらいである。けっこう買っている人がいる。部屋で同じレベルの水が飲み放題なのに何ということか。蛇口離れが進んでいるように思う。

 何年か前に水道水を飲もうというキャンペーンがあったと思うが、もう一捻りして水道の徹底活用をPR したらどうかと思う。少なくとも公共施設やホテルの蛇口からはボトル水と同等の水が出ることを、鑑定証かなんかをポスターにして貼るとかTV のCMでながしたらどうかなあ。もちろん日、英、中、韓国語でインバウンドにも分かるようにする。日本の売りは観光資源だけではない、水道システムの安全安心も売なのだ。

 これの実現には水道メーターから蛇口までの技術的な工夫がいるかもしれない。ユーザー自己責任の浄水器任せでは情けない。蛇口は水道の安全でおいしい水を実感するかなめである。そこの詰めが甘いと信頼感が揺らぎかねない。そのあたりの課題が置き去りになっているのではないだろうか。

 今後は地域住民との信頼関係がますます重要になる。地味で優先順位の低い課題かもしれないが施策実現の基礎である。組織も変わったことだし、衛生指導や管理方法の抜本的な見直しも必要ではないかと思う。

 入院して蛇口離れが自分にも浸透していることが分かった。洋食とともにやってきた食事中のミネラルウオーターみたいに、このまま庶民の文化として定着して欲しくない。洋食に合うお茶の開発はどうや。老兵は死なず、ただ消え去るのみだが、水道の安全安心のもう少しの詰めで足元かため、攻めのビジョン実現を期待したい。

 どうやら抗ガン剤の副作用が出てきたみたい。迷想、妄想、頭ぐるぐる、そろそろやめよう、ではまた。

           幸太郎 九拜 @病室



やっぱり買ってしまった(その1)2024年12月08日 15:16

やっぱり買ってしまった(その1)

 入院中は暇なのでどうしてもネットで遊んでしまう。ECサイトでは、あの手この手の年末セールが溢れている。

 安売りECサイトのAmazonとTemuの戦いが面白い。米中対立の構図である。中国製品で比較した場合Temuが安い。仕組みとしては個人輸入していることになっているのだ。一度Temuで大型の引越しバッグを買った。Amazonでは2個で2,000円プラス送料、Temuでは1個1,000円送料無料であった。1つで良いのでTemuで買った。初めてだったので、少し不安であったがまともに購入できた。安い中国製を買うなら確かに格安である。

 つい最近、1,000円ぐらいの一つ穴のパンチを買った。中国製である。AmazonとTemuを比較した。何とAmazonでも個人輸入形態を取り入れているではないか。価格はAmazonが送料をプラスして100円ぐらい高かった。結局慣れたAmazonに発注した。まだ、ものは届いていない。なお、楽天は価格で勝負にならないし、ヨドバシでは品揃えが乏しく条件の合う品がなかった。

 おとといぐらいの新聞でベトナムでTemuの事業停止中との記事が出てた。TikTok米で存続危機の記事もあった。米の中国たたきもおさまらない。ネットのおかげでECサイトで中国の脅威、米中対立や大荒れの世界が身近になってしまった。

 荒っぽい情報にさらされて、人間としてのリズムがくるいそうになる。取捨選択すれば良いのだが、人には情報収集本能があるのでコントロールが難しい。たまったストレスは寺で作務に没頭するのが一番だが、副作用で身体は思うように動かない。

 やれやれだ・・・つづく・・・



やっぱり買ってしまった(その2)2024年12月09日 11:43

やっぱり買ってしまった(その2)


 天気予報ではいよいよ寒波が来るらしい。抗ガン治療の身としては頭の防寒が気になる。今のところスキンヘッドにはなっていないが、枕にはけっこうな量の髪の毛がくっついている。どの程度薄くなるか分からないが、やはり帽子は準備しておこう。

 帽子はガンになってすでに三つ買った。全部ハット型で色や生地が違うのだが、見かけはよく似ているのでまわりの人には同じに見えるかもしれない。

 こんな状況なので、また買ったのかになる。こちらのへりくつは次のようである。


 ① 今回買ったのはキャップ型である。理由は風がある時にフード付きのコートを着る。ハット型はつばがフードに引っかかるのである。   

 ② 冬場は日射角度が小さい。車を運転する時に時間と方角によっては車のバイザーが効かなくなる。キャップの長めのひさしが役にたつ。それに抗ガン治療のせいで、やたら太陽の光が眩しいのだ。

 ③ 寒い時に被るので保温性が良く、防風性も要る。そこで防風性もあるフリースのキャップを買った。その後生地の違うスマートなキャップが20%オフのクーポン付きで出てきた。しかも在庫1点である。うーん、え〜い発注したのであった。


 ちょっと待てよ。脱毛状態でつばのある帽子をかぶる。滑りやすいので風に飛ばされやすいのではないか。そういえば坊さんは毛糸の帽子やし、スキーの時もニット帽やったなあ。

 例えば、散歩に出たとする・・・一句 

 「脱毛で 落ち葉舞うたび 手は頭」 か、

 ようやく杖無しで歩けるようになったし、帽子のサイズ調整をきつめにして深く被れば何とかなるかな。

 入院前に気をつけよと言い聞かせたのに・・・たくましいセールスにのっかってしまった。でもガス抜きになってるはずや・・・身体は動かんし、せいぜい買ったもので夢を膨らませば、手軽なストレス解消法だ。

 まあ、たわいもないうんちくならべて、ときにベッドでうとうとしてたら・・・え〜 もう着いてしもうたか極楽に・・ちと早いぞ〜

          幸太郎 九拜 @病室



8回の点滴入院を終えて2024年12月31日 19:43

 8回の入院点滴を終えて


 免疫療法と化学療法の組み合わせで抗ガン療法を開始したのは5月中旬であった。それからほぼ一月に一回の1週間点滴入院を繰り返し、8回の点滴を終えた。

 その結果、腎臓に転移した組織の大きさに変化は見られない。ドクターの説明から次のように解釈している。

 食道ガンに標準の免疫療法と化学療法の組み合わせ療法を適用回数の限界まで行った。結果は増殖を抑えるにとどまっている。今後の治療としてこの薬でもう少し試す手もあるが、副作用のためこの組み合わせは体力的にきつい。選択肢として免疫療法だけで様子を見る手もある。

 免疫療法は化学療法と違いガン細胞を攻撃する力はない。自己の免疫力を補強する療法である。もちろん副作用は出るらしいが、程度は分からない。

 ということで、外来でキートルーダ単剤の点滴をすることにした。年明けから月一回の通院となる。免疫療法は新しい薬で臨床試験のデータは少ない。これでよい方向に進む保証は何もないが入院から解放されるだけでも心身共に楽になる。

 年の瀬の大掃除、部屋のすみで小山になっていた入院グッズを段ボール箱に詰めた。ふと次にこの箱を開けるときの不安な状況が脳裏をよぎる。

 ウクライナとよく似ている。他国の支援で侵略の拡大をある程度抑えられてはいるものの元の状態には戻せない。ガンも同じ、薬でガン細胞を消せなかった。今後は自力主体で免疫力を強化してガンの侵略と闘うことになる。

 これで闘病のステージは進んだ。当面は抗ガン治療の副作用でガタガタになっているので回復を待って、いよいよ長期の抗ガン療法に挑むことになる。生活のリズムを整えよう。治療の主体は食事と運動かと考えている。

 劇的に効く薬はないことがわかって、少しがっかりした反面、うっとうしい入院からの解放で気分はよい。副作用も軽くなるようなので、できる時にしたいことを気楽にやろうと思う。

 大晦日は、机の上を片付けてゆっくり風呂に入って早めに休もう。毎日何することもないのに、世間が休みだと何故か安らぐ。ほぼ一週間ゆっくりできるのが普通に嬉しい。

 毎年こうだとは分からない。なかなかできないが、自然体で今を楽しみたい・・・ 

 こんなことで、来年もおつき合い方よろしくお願いします。時間のあるときにこのブログを覗いてください。良いお年をお迎えください。

               幸太郎 九拜