啓蟄や 彩香の舞に 耳澄ます ― 2023年03月06日 16:06
啓蟄や 彩香の舞いに 耳澄ます
いきなり拙句、いよいよ梅の木でメジロが遊び出した。チッチッ・・遠くでホーホーホケと新米ウグイスの声。花は散り香は微か。これからほぼ半年、自然界での共生に力がいる。
畑と言うか田んぼと言うか、東南の角に梅の大木がある。樹齢は50年ぐらいだろうか。先代が植えたのだが、剪定をすることもなくほったらかしである。代替わりしても、剪定のコツが分からず、伸び伸びしている。梅の実は、裏表があるがそれなりに成る。
南側が竹藪のような雑木林である。日当たりは良くない。三本植えたが、薮に近い一本は数年前に枯れた。梅は大木になると言うが、ここまできたら、どれほど大きくなるか、見てみようと思う。
昔の写真はないが、スケッチがある。田んぼからの写生で、23年前である。只今、休眠中のホームページ( http://www.ne.jp/asahi/katano/yukio/ )から引っ張ってきた。
田んぼには白菜などの野菜を植えていた。今は、ほぼ草畑である。
大阪湾を縦断した2018年の台風21号で太い枝が折れ、中心部にぽっかりと穴ができた。今は別の枝がそこに伸びて外形はほとんど変わらなくなった。逞しいものだ。また、横に伸びた枝に葉が茂ると自重で地面に着きそうになる。支えに竹の杖を2ヶ所に入れてある。
手前の白梅は南側に大木があるので日当たりが多少悪い。勢いも今一であるが、何とか頑張っている。木は極めて素直に育つものである。
西隣にはキーウイとブルーベリーがある。梅がそこまできたら、強剪定するとしよう。一度剪定すれば、毎年やらないと樹形が乱れる。何でも生き物を育てるのは手がかかる。2年連続の大木伐採で身に染みているが、どんな生き物でも所有すれば管理の責任が問われる。
自然農法の草畑には、ナタネと大根が野放し状態である。これらの野菜は、種ができても風に飛ばされることはない。収穫を気にしなければ放置できる。ホームセンターには珍しい草花の苗が沢山並んでいる。風散布型の植物は要注意である。未だにセイタカアワダチソウには苦労させられている。
高齢の田舎もんは元気といえども、珍品に手を出してはならない。四季のある地では、植物は年単位で繁殖する。
「今日を生き切る」を旨とする者には、屋内外、周りの生き物!? は馴染みのあるのが一番である。諸行無常、死ぬまで飽きることはない。
新春おめでとうございます ― 2023年01月02日 21:52
新春おめでとうございます
今年も新春を迎えることができた。ありがたい。年末年始は何かと用事ができて、卑山には2日にお参りする。
いつものことだが、暮れに前栽や薮の整備をする。飾りに使えそうなものをとっておいて活用する。今年は門松風に生けてみた。もちろん我流である。いやアートだから流儀はない。バックの絵は、先代が若い頃描いた薮カンゾウである。
温暖化のせいか、暖かいように思う。11時ごろで室内7℃である。外も時々陽がさしてさほど寒くは無い。菜の花が一つ咲いていた。狂ったのかもしれない。この季節は虫がいないので受粉できない。咲き誇っているだけに、哀れである。
虫が隠れてしまうと、冬眠しない鳥やイタチもエサ探しに大変である。イタチは庭の苔を剥がす。ミミズを探しているようだ。
木ノ実を食べる鳥はまだ過ごし易いかもしれない。庭には既に虫が受粉を済ました、南天や千両の実が真っ赤に熟れている。暮れに墓に生けた南天の実はすっかりなくなっていた。嘴の尖ったヒヨドリである。なかなか図太い。
梅のつぼみはまだ硬そうだが、咲きはじめるとメジロが集団でやってくる。小さいので、なかなか可愛い。この頃まで千両の実が残っていたら良いのだが。
小さな世界は平和なように見えて、野生はそうでは無い。生まれた時から生存競争にさらされ死ぬまで止む時はない。生の根本は食なのでその連鎖に従って生きている。
頂点にいる人類も自然界の一員なので例外では無い。野生と違うのは、煩悩が備わっていることである。
どんな宗教も煩悩をおさえよと説いているが、戦争は無くならない。煩悩をおさえる方法はいろいろあると思うが、無にはできない。 おさえの脳トレに励むのみか。
龍安寺の「つくばい」に刻まれた「吾唯足知」を思い出す。若い頃、本山妙心寺での研修で案内された。その頃は、うまく考えたなぐらいで、知足の意味は理解していない。この歳になってようやく、思い出しては、よく言ったものだとうなずく。
分かりやすいゆえに、普段は何処かに行ってしまってる。年に一度思い出す程度ではどうにもならん。その内、思い出しもしなくなるんか、情けないなぁ・・・いや、忘れてしまえば気楽なもんよ・・・
今年も走馬灯のように想いは回るようです・・・
薪置場の屋根はアート? ― 2022年11月23日 08:36
薪置場の屋根はアート?
電気・ガスが値上げになった。自坊では竹や木の枝が結構出てくる。今年は、これらを出来るだけ利用することを考えた。太さにもよるが枝は1年ぐらいは乾燥させないと使えない。あちこちに簡単な台を作って積んであるのだが、雨がかかるので半分ぐらい腐ってしまう。これではもったいない。ということで、屋根付きの置き場を増設することにした。
何で作るか。単管を組めば簡単だが、建築資材も値上がっている。柱なら昔小屋に凝っていた頃に溜め込んだ伐採木がある。手間はかかるが、卑山で採れた木を活かしてアート作品?をめざすか。
場所は、書院の西壁側が空いている。錆びたリヤカーが鎮座している。モニュメントか何かにするつもりで置いてある。
子供の頃は米を作っていたので、このリヤカーで村の精米店に運んだ。機械で米をついてもらうのである。思い出があるのでなかなか始末できない。とりあえずは下屋に運んだ。
切妻屋根の妻側で犬走はあるが庇はない。簡単な屋根付きの棚にしよう。簡単に分解できてかつ、西風に耐えることが条件だ。
とりあえず使えそうな材料を引っ張り出した。多少虫に喰われているがそれもアートだ。柱4本に軒桁?と桟木?を載せて、あとは筋交を入れて補強すれば良い。高さや広さを決めるため幕板用の板で仮組みをした。
書院の窓から見て、屋根が目障りにならない様に傾斜と高さを調整した。波板は傾斜は少しで良いので助かる。
寸法が決まれば、あとは簡単である。適当な柱を選んで仮支えしながら、立てれば良い。屋根材は透明のポリカ波板にした。早速コーナンへ、9尺3枚で¥6,831-、軽トラを借りて運んだ。
書院の雨樋のメンテや、近くの梅の大木の剪定に梯子をかけることがある。屋根が邪魔になりそうだ。とりあえず、屋根近くの梅の枝は切っておこう。
枝切断後
問題は手前かどの雨樋のメンテである。2階建ぐらいの高さがあって、枯れ葉が時々つまる。梯子をかけるのに安全を見た場合、どうしてもポリカの屋根が邪魔になる。
屋根は簡単に取り外せる様にしたい。
桟木の固定
台風時の強風は想定しない、諦める。波板の固定は壁際の1枚は釘で止め、他の2枚は長尺の竹を載せて針金で止めることにした。
針金3ヶ所を解けば波板2枚は外せる。また、躯体もネジ釘だけを使っているので、ドライバーだけで分解できる。
室内の窓から、屋根の状況を確認した。
おおむね見通しが効くのでこれで良しとしよう。
別の角度から。iPadで撮る。
これで幅一軒半の薪置き場の屋根、完成。
構想してひと月ちょっとかかった。作業日数は4、5日ぐらいで、すんなり行ったほうではないか。あとは棚を作るだけ。うーん早くも12月、ぼちぼち薪がいるぞ。
[ アージの自問自答 ]
芸術性はどうや、上出来や。いや、間に合わせで作った感まるだしや。単管組みよりはましか。コストも最小や。
ところで芸術とは、大辞林によると「特殊な素材・手段・形式により、技巧を駆使して美を創造・表現しようとする人間活動・・その作品・・建築・彫刻・・空間芸術、・・音楽・文学・・時間芸術、・・演劇・映画・・総合芸術に分けられる。」とある。ついでに民芸とは「・・・日常生活に使う実用的な工芸品・・・食器・家具など・・」
近代芸術・現代芸術、プログレッシブアートもあるぞ。
この屋根、いや雨避けの発想はSDG’s である。貴重なエネルギー原を無駄にしたくないとの想いがある。くわえて美がでればアートではないか。オーセンティックプログレでどうや。もう一捻りいるぞ。
リヤカー持ってくるかな。寝ぼけた錆色ではあかん、目の覚めるまっ赤がええ。時間軸がほしいんや。
好きな様にしなはれ、付きおうてられん・・・
PS. 最初の3枚と最後の写真はiPad、あとは最近購入したリコーWG-80で撮った。設定はオート。今のところそれしか使えない。作業中は活躍しました。
大阪中之島美術館へ ― 2022年03月03日 12:30
大阪中之島美術館へ
この2月2日、大阪に美術館がに開館した。行きたかったが、コロナもあって様子を見ていた。27日のNHKの日曜美術館でやっていて、刺激を受けてしまった。午前のジムは手短にして中之島に行ってきた。
入場の仕組みが新しい。チケットはネットで予約、購入できる。せっかくなので新しい方法でチャレンジした。
美術館の入り口では大きなネコが迎えてくれた。
QRコードのチケットに少し不安であったが、スマホをかざして難なく入場できた。
写真は4階展示室入り口
コレクション展なので、内容はバラエティに富んでいる。悪く言えばバラバラな印象である。コレクションの背景が分からないと面白く無いかもしれない。惹かれたのは、佐伯祐三とモディリアー二で他は家具なんかが面白かった。
いつもそうだが絵のサインを探すことにしている。場所や文字が色々あって面白い。佐伯のサインは見つけにくい。晩年の1928年の絵(煉瓦焼と郵便配達夫)には無かった。
5階の展示室を出ると大きなロボットが見えた。
大体2時間半でゆっくり見れた。
途中の西向きの窓から工事の様子が見えた。奥にはリーガロイヤルホテルが見える。
4月にモディリアーニ、7月には岡本太郎がある。また、参加することにしよう。
ラ コリーナに行ってきた ― 2021年11月15日 20:30
ラ コリーナ近江八幡の草屋根
小さい頃、小学5、6年頃かと思うが、藪の中に小屋を作るつもりでスケッチを描いて父親と真剣に相談した思い出がある。その頃から小屋なんぞは自分でできるものと思っていた。建築への興味は今でも持っている。
若い頃、書籍をあさっているうちに、「タンポポ・ハウスのできるまで」という本を見つけた。著者は建築家の藤森照信でタンポポ・ハウスは自宅だ。屋根に植物を生やす方法にも興味があったので、興味津々で読んだ。彼の設計を調べていくうちに幾つかのキーワードが浮かんできた。それは、時は縄文、自然との調和、和の伝統と改革、プロアマ合流の手作り、材料系では、石は鉄平石、金属は銅、土壁、木は栗、焼杉板などである。建築史の研究者なので当然かもしれないが、昔から日本で利用してきた物が好きなようである。彼は路上観察学会にも入っていて赤瀬川原平の家も設計している。いわゆる「ニラ・ハウス」である。この会のメンバーは独特の価値観があってうまく言えないが、写真集なんかは結構面白い。
藤森氏の設計で「たねやのラ コリーナ近江八幡」があるのを知っていた。一度見てみたいと思っていたが、コロナで動けなかった。今月緊急事態が解除になったので行ってきた。
屋根は草で覆われていて、天辺には松の丁髷がある。やはりメンテがいるようで、若いのが安全帯を着けて屋根の草を修復していた。
昔、単管で小屋を作る時、屋根に草を生やそうと考えた。ちゃんと強度計算をして防水措置もした。一応形はできたが、水やりなどの管理が大変そうなので諦めた。今は見かけポリカ波板屋根で、よく見れば過剰設計の小屋になっている。
ここの草屋根の実物を見て、やはりメンテが大変な様子がよくわかったが、草屋根への憧れは消えていない。
♪ ロマンは続くよ・・♪ いつまでも・・・♪
























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