爪楊枝と箸置き ― 2021年03月04日 16:16
ブログ 爪楊枝と箸置き
何年か前から歯が揺れ出した。昔虫歯で治療した歯だが、神経を抜いてそのままにしてあるので土台が痩せてくるらしい。丁寧に歯磨きをし、定期検診も欠かさずやっているが、そのうち抜けるらしい。下の臼歯で最もよく使う。問題は歯間に繊維質が詰まることだ。年々よく詰まるようになってきて、食事に楊枝が必須になった。しかも、詰まるごとに楊枝のお世話になる。
さて、食事中に使った楊枝をどこに置くかである。適当に箸置きの端とか小皿に置くが、スマートではない。何もしなくてもジジくさいのに・・・、酒が進むと途端に行方不明になる。と言うことで木端で楊枝立てを作って使っていた。
室内はそれで間に合うが、アウトドアでも楊枝は必須で、小さい楊枝置きは全く役に立たない。そこで大きな木端に穴を開けて楊枝立てを作った。折角の大きさなので箸も置けるように削ってみた。写真の右から古い順で、① 竹の箸置き ②木の枝の楊枝立て ③金木犀輪切りの楊枝立て ④敷居材の楊枝立て付き箸置き(屋外30年以上放置も腐らず硬くて重い、材質不明)
④は使い勝手は良いが、狭いテーブルの場合は邪魔になる。それで下の写真、名付けて「ムンクの叫び」を使っている。材は槙の木。叫びの口に棒を突っ込まれたら更に悲惨な叫びになる。気になる、どうするかな。空也上人像の口から出てくるのは阿弥陀仏6体だ、ムンクの叫びからは「気」が噴き出ていると思えば救われる。
楊枝は寝かせると掴みにくい。立てるに限るが、手に刺さることがあるので、置き場所は右(利き手)の奥にすること。
今のところ、一番使いやすいのは④楊枝立て付き箸置きである。理由は、ある程度の高さで縦に箸が置けるので、利き手だけで箸を持ったり置いたりできることである。ただ、渡し箸よりは良いと思うが、美はない。アウトドア専用にするか。
ところで、どうして上品な楊枝立て付き箸置きが市販されていないのか。理由は、 ① 箸置きは左側に置き、爪楊枝は右手で摘むのでくっ付けられない。② 楊枝は食後に一度だけ使うものだというユーザーを無視した作法。
お店に提案したい。テーブルでの食事だから和洋折衷にして、箸やスプーンは右に縦にして置く。枕には楊枝立ての穴を付ける。売れないかなあ。こちらはヘビーユーザーなのだ。高齢者に優しい居酒屋には必須の「楊枝穴付き箸置き」・・・いりませんかあ~
泉北レモンの街ストーリー ― 2021年03月18日 20:00
泉北レモンの街ストーリー
ラジオ深夜便で、泉北レモンの話を聞いた。泉北ニュータウンにはお世話になったので懐かしい。あのフィールドがなかったら今の自分はないかもしれない。と言うことで、まずはその話から。
社会人2年目で海成粘土という特殊な粘土の地質に泉北で出会った。第四紀という地質時代に海底に堆積した泥で、現在では日本の堆積平野周辺の丘陵に広く分布する。そっとしておけば何ら問題はない。ところが造成などで掘り返せば大気中の酸素と反応して硫酸を生み出す。泉北は古代の河内潟の南端にあたるので、海成粘土層が分布する。造成地の一部は酸性化し、埋設管の腐食やら植生が育たないなど色々問題を生じさせる。
写真は泉北ニュータウンの海成粘土層の露頭である(1980年頃)。風化して貝殻状に割れて法面は崩れている。海成粘土についてはクボタの企業誌「アーバンクボタ23号」
( https://www.kubota.co.jp/siryou/pr/urban/pdf/23/index.html ) に詳しい。
この当時、自然環境はその鋭敏さと、人の手による変化に抗うかのように、静かに確実に適応していくことを知らされた。
さて、泉北レモンである。ある女性の発案でレモンいっぱいのニュータウンにする活動が5年ほど前に始まったそうだ。柑橘類は酸性土壌を好むのでここには向いていそうだ。ラジオ深夜便の午前4時からの「明日への言葉」のコーナーでうつろな頭で聞いた。若い頃うろついたことがあるので親近感がある。だんだん目が覚めてきて、例の草畑に植えることを思いついた。インターネットでレモンを調べるうちに最もよく植えられているのがリスボンだと分かった。更に改良品種の璃の香が中々良さそうだ。初めてなのでどちらにするか迷ったが、植え付けの手間は一緒なので両方購入することにした。せっかくなので、泉北にあるリバティ岡本という店に発注した。先週、入荷したとの連絡があり、途中で寄って、畑に無事植え付けた。
璃の香(¥3,980)
リスボン(¥1,580)
この土地には海成粘土はない。河岸段丘で丸石がゴロゴロしていて水はけが良すぎて干ばつが心配である。夏場の水の管理が鍵になる。自然農法で育つか、いや少し手がかかるかな・・・。
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