ハチに刺される2022年08月03日 16:13

 ハチに刺される

 盛夏の候、西風もなくふと生垣に目をやれば、ツルの緑壁。境内の西に垣根がある。西を空けないと風は通らない。ツルで覆われた木は弱る。

 風透かしの剪定をしなければならない。ツルはヤブ倒しの他、名が分からないのがいくつかはびこっている。木の方は昔はキコクだったが、今は樫の木が主体である。

 自然風剪定の基本である透かし剪定でやろう。剪定鋏と刈り込み鋏で始めたものの、埒があかない。

 暑さもこたえてきた。え〜いとばかりにチェーンソーで四の五の言わず刈り始めた。

 チェーンソーを使うときは、刃先に注意力が集中している。イタッ、右手親指の付け根をやられた。はっきりしないがアシナガバチだと思う。集団ではない。

 直ぐさま道具をおいて、刺されたあたりを口で吸っては吐き出しを何回か繰り返した(後でネットで対処法を調べたら口で吸うのは危険とのこと)。午後4時を回っていた。少し休んで何もショック症状が出なかったので帰宅した。



 翌日の手の状況、親指の付け根が少し腫れている。これはむくみではない。正常な左手の状況。

 一週間後の右手、腫れは引いて通常に戻った。


 一週間たって、刺された現場の写真を撮った。境内から西を見ている。丁度シュロの木の直ぐ右辺りでやられた。垣根の向こうは一段低い田んぼ(雑草畑)である。


 まだやり残しているが、このままにしておくことにした。

 この生垣は境内と田んぼの境界である。下の田んぼの畦道は村道で、今は別の道があるので誰も通らない。この村道は石畳で脇にはお茶の木が植えてある。これもツルに覆われている。毎年のことだが草刈機をバリカン代わりに振りまわして、茶の木の上っ面をはねている。 

 昔、この垣根の剪定でスズメバチに刺された。さすがに竿のついた草刈機でないと怖い。調子良く振りまわしているうちに、突然4、5匹のでかいハチが飛び出して来た。即座に10メーターほど逃げて直立不動。何回も偵察のハチがブーンと飛んで来るが動かない。

 案の定スズメバチが巣を作っていた。これも危なかった。気づくのが早かったので助かった。我慢する。そのうちおさまる。巣の位置を確かめるために、長い竿竹で茂みを揺さぶった。当たれば即、ハチがスクランブルをかけてくる。


 位置は大体わかった。竿竹の先辺りがあやしい。丁度上の垣根でアシナガバチにやられた辺りでである。アシナガバチはスズメバチに襲われるので、近くにアシナガの巣はないはず。さて、そおっと近づいて写真を撮った。直径10センチぐらいの球体である。


 巣は壊さないと、ここで大きくなったら厄介だ。竹で突き刺すか。操作のしやすい細い竹で、近づいて突き刺すも命中しない。今度は太い竹を投げ入れるも命中しない。長い竹で叩いては逃げを2、3回繰り返してやっつけた。

 蜂とは長い付き合い、習性は分かる。白い服で、数メーター離れたら動かないこと。偵察バチが四方八方に飛ぶが、動かなければ2、3回の飛行で巣に帰る。

 肉食の昆虫は生きているモノを獲物にするようで、動かないモノには食いつかない。ムカデもクモも死んだものには反応しない。

 蜜や、樹液を吸うのは花の色や匂いに反応する。だから、まずは木や草にとまる。触れると臭気を発する草木は結構多い。七変化やシソ、ハーブ類はさわれば直ぐに香る。殆ど虫にやられないので、防衛かもしれない。

 ハチも益虫に入るらしいので、出来るだけそっとしておきたい。だが、生垣は秋まで放置するわけにはいかない。殺虫剤は使わず、巣だけ壊した。散らばったハチはまた何処かに巣を作る。近場でない事を祈る。

 続きの剪定は余程用心しないと危ない。養蜂家が使う手袋を調べた。高い、何千円もする。しかもごついので剪定の道具は使えそうにない。ハチ防護具は諦めた。

 ハチは危害を加えなければ襲ってこない。簡単な方法がある。頭にネットを被って、手に竹竿を持って、あらかじめ剪定場所を叩けばよい。出てきたら逃げるのだ。巣さえなければ、飛んでいるのは、怖くはない。動かないことである。

 盆に向けて境内をスッキリしようと試みたが、熱中症、スズメバチ、コロナとややこしい。盆あけにでも、剪定を再開しよう。

 高齢者は涼しいところで昼寝せよ。無理せずぼちぼちが一番の孝行や。