「日本が売られる」を読んで2022年02月26日 15:18

「日本が売られる」を読んで

 未記入さんからの情報で「日本が売られる」を読みました。ご指摘の通り、エライことです。






・以下読後感:

 新自由主義者に仕掛けられた罠は静かに浸透している。この本の主張は、新自由主義的政策を批判する立場だ。政策には2面性があるのは分かっていても、なぜか著者の見方に賛同してしまう。一旦、はまったら簡単には抜け出せない怖い話である。なぜなら、彼らが狙っているのは、これまで大切にしてきた日本の国土、自然、環境などに関わる公共性の強い事業なのだ。だから、簡単には元に戻せない、解消には多大な時間とカネが要ると言う。気にし出したら腹が立つので、この本は寝る前に読まないほうが良い。

 ターゲットになった規制は曰く付きの緩和になる。それらをピックアップして裏を暴いている。外国の政府・企業が日本企業と連携して日本政府へ圧力をかけ規制緩和を迫る構図である。緩和されれば、これらの企業が利益を刈り取る。消費者の払った公共インフラなどの料金は外国に流れるのだ。一般市民には真の支配者はわかりにくい構造になっている。真偽は判らないが、ネットに情報が溢れている。

 以下にキーワードを示す。


・第1章

 水道民営化、緩い原発事故汚染土処理にベオリア進出、種子法の廃止、種苗法改正(自家増殖禁止)、農薬の残留基準アップ、除草剤(ラウンドアップ)、遺伝子組み換え表示、乳製品の自由化、農地法改正(中国企業の躍進)、森林経営管理法改正、漁業権解放・水産特区、公設卸売市場の民営化。


・第2章

 働き方改革・高プロ制度、改正国家戦略特区法(外国人労働者の活用推進、派遣大手パソナの会長は竹中平蔵)、労基署の民営化、カジノ法成立、学校の公設民営化、混合介護、行政サービスにLINE採用。


・その他よく出てくる名前

 フリードマン、竹中平蔵、小泉、安倍、麻生、橋下、村井 etc.


 この本は2018年9月に出版された。その時の政策に関する裏話(外圧)が、一つのシナリオとしてまとめられている。この前紹介した「水道、再び公営化」は2020年の出版であるが、水道を例に公共のあるべき姿を追及しているのは同じである。4年後の今、コロナ、ウクライナ、原油、天然ガス、米国インフレ 等の世界的非常事態で、何でも規制緩和を推進した人たちは、尚も同じ主張を繰り返すのだろうか。反省の言は無いのかなあ。そう言えば、昔 「反省だけならサルでもできる」というのが流行った。せめて軌道修正の方策を提言してもらいたいものだ。

 一番の問題は、決まったことだと言って無理やり行政に委ね、尻拭いまでやらせる。執行の結果として、市民、消費者、もっと言えば弱者の選択肢を実質奪ってしまうことになる。

 このままでは、高血圧の高齢者は圧高騰で外国製の高価な降圧剤が必要になる。これも外国巨大企業の仕掛けか。疑い出したらキリがない。

 うーん・・・外交は丸腰では勝負にならん。我が国の切り札は、カネではない。生業の基礎となっているもの。やっぱり技術だと思う。「技術立国」が経済政策の陰に潜んで久しい。


 どーも、肩に力が入りすぎるなあ・・・

なあーに、騒ぐことはない、無関心ではなく、問題意識を新たに、今を生きるのだ・・・👏👏👏

 ♪♪一日二杯の酒を飲み・・♪・目立たぬように はしゃがぬように・・♪・時代遅れの技術屋になりたい・・♪不器用だけれど しらけずに♪・・ああーあー♪・・・